金冠山
10月30
本格的な紅葉前の金冠山ハイキングコースで特に目立った赤い実。ナナカマドかな?と近寄ってみると葉の形が違いました。これはガマズミの実だと思います。(10月27日撮影)
ガマズミはガマズミ科の落葉樹で春に白い小さな花を沢山咲かせ、秋になると真っ赤な実を付けます。実は食用にもなり生食や果実酒などでも利用されます。
この写真はマユミの実。日本各地の山野に自生し伊豆半島周辺でもよく見かけます。秋になるとピンク色の実をたくさん付けますが、この実(特に種)は有毒なので食べられません。(野鳥は食べても大丈夫なようです)
もうひとつ目立った赤色はヤマツツジの花。完全に狂い咲きですね。開花しているもの以外にもたくさんのつぼみを付けています。このあと満開になるのかどうか気になります。
10月29
達磨山レストハウスから金冠山ハイキングコースに入ってすぐの場所に白い小さな菊のような花が沢山咲いていました。(10月27日撮影)
多分この花はシロヨメナの花だと思います。ヨメナはキク科シオン属の多年草で日本各地の山野や土手などに広く自生しています。近縁種が多いヨメナですがいわゆる野菊と呼ばれ古くから親しまれている野草と言えます。7月〜10月頃に開花し、春頃に映える若芽は食用にもなるそうです。
歩き始めてしばらくの場所ではシロヨメナのお花畑のようになっていました。それにしても以前からこんなに生えていたのでしょうか?アセビの足下の笹原が見当たりません。シカの食害でササが食べ尽くされた後に雑草とも言えるヨメナが繁殖しているのかもしれません。
金冠山ハイキングコース〜伊豆山稜線歩道は近年とても人気になっていて(自分も含め)大勢のハイカーが訪れます。特にトレランコースとしても人気のようでトレランの集団が何組も走り抜けていきます。それらに比例してコースは荒れ赤土がむき出しになり滑りそうで怖い場所が何カ所か出来てしまっています。さらにシカの食害で笹原の背丈が低くなって緑色が減ってきた気がして危惧しています。
金冠山ハイキングコース脇では季節・時期ごとに様々な植物の花を観察できます。このクリーム色の小さな花はクロモジの花です。(4月13日撮影)
クロモジは日本原産のクスノキ科の落葉低木で本州の関東以西や四国・九州などの低山や雑木林に自生します。毎年3月〜4月頃の開花し開花と同時に新芽が出るのが特徴で、茶花として利用される他、爪楊枝の材料としてもよく利用されます。
ほんの少し前までは枯れ木のような見た目だったはずですが、一斉に芽吹くと一気に春の感じがします。クロモジは爪楊枝の他にも生薬や、香りが良いのでアロマ用途にも利用されるそうです。
金冠山ハイキングコースは、春に限っても1〜2週間時期が変わるだけで見られる花が異なり何度歩いても飽きない散策路です。昨年はトウグミやナナカマドの花を見つけました。達磨山レストハウスから写真を撮りながらのんびり歩いて40分くらい、ひたすら歩けば30分前後で頂上です。晴れていれば頂上からは駿河湾と富士山の絶景が望めます。
そのためここ数年かなり人気が出てきて週末は朝早くから駐車場が満車になってしまうこともしばしば。さらに問題はコース上の芝が大勢が歩くことでかなり傷んできたこと。コースの大半が芝で覆われとても気持ちよく歩けたのですが、最近では表土がむき出しの場所が多くなり滑りやすくなってしまっています。何とか養生できないものでしょうか。